もう三十年以上前の歌。半年前に公開された音楽ビデオが動画サイトで引っかかって、麦酒二缶程度の酔いに心地よくところどころ口ずさみながら表に出てみる。
昼間のうちに一度染めを終えた服は一列に並んで少し湿った風に吹かれている。今回初めて庭の藍を刈るところから、つけ刃のような知識で染め液を作ってみた。何となく形にはなったが、果たしてこれでいいのかは謎のまた謎だ。布によっては発色が緑っぽい、きっと発酵が足りないのだろうな。
一枚ずつ列から外し、さっきより少し長めに液の中で布をゆらゆらさせてよく揉み、そしてまた列に戻す。新月の月明かりに照らす予定であったがあいにくの空模様。暗闇の中に干してどんな色に仕上がったのかは明日のお楽しみにしよう。